名義変更手続

相続で名義変更が必要となる典型的な財産は、不動産です。

不動産につきましては、２０２４年４月１日からは相続登記が義務化されることもあり、不動産の名義変更を行う必要性が増すことになります。

不動産の他に、相続で名義変更の手続きが必要となる財産としては、自動車、証券、ゴルフ会員権などがあります。

今回は不動産以外の相続による名義変更手続きについて記載をしていきます。

自動車も遺産分割協議により分割方法を決める必要がありますが、金１００万円以下の場合には、遺産分割協議成立申立書等の簡易な手続きにより単独で相続することが可能です。

しかしその場合であっても、勝手に売却した等のトラブルを避けるため、事前に相続人間の確認はしっかり取っておきましょう。

証券口座については、相続人の方も被相続人が有している証券口座と同様の会社に口座を開設したうえで、株式の移管（名義変更）を受ける必要があります。

複数人で株式の移管を行う場合には、端株の処理等について事前に証券会社に確認をしたうえで、手続きを行うことがおすすめです。

証券ではなく金銭の受領を希望する相続人がいる場合には、相続人のうち一部が株式を相続し、他の相続人に相応の金員を分配する（又は預金を多く取得する）等の方法を採ると、証券口座を開設する必要のある相続人の数が限定できますので、簡便になるかと思います。

ゴルフ会員権は近年価値が乏しくなっているものが多く、５万円程度で発行元が買い受けている会員権等もありますが、依然人気で１０００万円程度で売買されている会員権もあります。

売却せずに会員権を引き継ぐ場合には、名義変更手続きを取ることになります。

名義変更に関して、手数料がかかるケース等もありますので、ゴルフ会員権を売却せずに相続をする場合には、必要書類の他、手数料等のコストを会員権の発行元に確認をしてから相続をすることが重要です。